ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「癖」について

身体的なものにせよ自意識的なものにせよ、表現者として「好ましくない癖」を感じさせなければ、先ずはプロとして充分かと思います。技術を磨くことと「癖」を取り除くことは、ほぼ同等の意味をもつものだと僕は考えます。個性的表現はいくらでも後からついてきますから。それだけ「癖」を取り除くことは難しく、同時に最優先されねばならないものなのかもしれません。(ここでは「癖」がその表現者の「味」として認識されることについては例外とします。)
まずは「癖」を認識することが大事なのですが、これがなかなかできません。「癖」を認識してるつもりでも、その「癖」を『絶対繰り返してはいけないんだ』という強い意志をもって、『癖』=『悪』と認めるところまで腑に落とし込まねばなりません。癖が中々直らない人には、おそらくどこかに「まあ、いいか」「これでもなんとかなるかな」「でも、この癖が気持ちいいんだよな「どうやって直したらいいのか分からないから・・・」という相反する考えが存在するのではないでしょうか。昔ある演出家に、「自分を変えたいと思う時、その欠点を完全に認めたときには8割問題は解消されている」といわれたことがあります。私もそう思います。(♭Д)