ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

息をたっぷり使う

よい発声では、あまり息を使わず、効率よく息を声に変えていきます。ですから、はじめからそれを目指して、息をあまり使わないメソードを使うこともあるようです。しかし、声の小さな初心者の人では、まず息を節約せず、たっぷり息を吸って、たっぷり息を使うようにしてください。そうすることによって、意外に簡単に、声が大きくなっていきます。
ただ、あまり大きな声を出したことのない人には、喉への負担があるので、適度にコントロールして、自主トレを実施することが大切です。
昔の電話は、音質も悪く、もちろん一家に一台程度で、大きな声で話さないと、通じないこともよくありました。狭い国土の日本でも、少しは大きな声が必要だったのです。
ところが、スマホがあたりまえになっている現代では、生の声を、めいっぱい使わなければならない機会は、ほとんどありません。50cm先の人に、自分の声が聞こえる程度で、全ての用が足りる社会では、体をいっぱい使って、声を使う必要がないので、どんどん声は衰えていってしまうのです。
昔のSF映画で、とても文明の発達した宇宙人が、テレパシーで会話をするので、声が出せないという物語がありました。そんな、声の出せない宇宙人のようにならないために、まずは、しっかり息を使って、声を出しましょう。(♭Ξ)