ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

テクニック

「トレーニングは、できるだけ毎日したほうがよい。」とは、昔からよく耳にするフレーズですが、これをヴォイストレーニングにあてはまると、微妙に修正が必要になります。まず、ほとんど筋力を重視しない分野のトレーニングならば、あまり休む必要がないかもしれませんが、筋力も重視するオリンピックの体操選手のような場合は、筋肉を育てるために、ある程度の休息が必要になり、それは丸一日の休息でも、足りない場合もあります。
ヴォイストレーニングの場合は、もちろん体操選手ほどの筋トレはしなくてもよいですが、呼吸関係や支え・喉周りの筋肉は、強いほうが有利です。また、いつも充分に潤っていなければならない声帯というデリケートな器官が、音質を左右する声は、無理をしなくても、一日中使い続ければ、どうしてもダメージが残ります。
一方、テクニックの習得のためには、なるべく長時間、毎日繰り返しトレーニングすることが、ほとんどの場合、有効です。ここに、ヴォイストレーニングのジレンマが生まれます。発声を上達させるためには、さまざまなテクニックの習得が必要で、そのためには1分でも長く自主トレをしたくなるのですが、そのために喉にダメージを負わせるわけにはいきません。この部分のバランス感覚が、とても重要なポイントです。(♭Ξ)