ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

指導者とプレイヤーの両立

トレーナ―である私と歌い手としての私がいるのですが、歌い手としての私には絶対的に正義と信じる声があります。この発声以外は自分自身は歌い手として考えられないと思っています。それを目指し、より高みを目指すことが私の歌い手としての精進の一つ道だと思っています。しかしトレーナーの私は少し違います。
人の目指したい道の手助けをすることを一番に考えていますので自分の正義と反することも是とすることがあります。
身体を使い喉に負担をかけず、音域を拡充し、声量、共鳴を増やす声楽的な発声は人種とわず世界中で一定の成果を上げています。しかし、声楽家はあくまでも劇場でマイクを無しで歌うということを前提にトレーニングしますので、マイクを使うことを前提としたロックやポップスとはある種の隔たりはあると考えています。
前提とするものが違うので指導者とプレイヤーの正義が変わるのです。ただ、ありがたいことにたくさんの人と接する中で、多くの経験をし、多くの資料を読んできたので指導者とプレイヤーの自分が分離しているのはとても楽なことです。
歌い手の延長で指導すると、自分の正義を人にあてはめそうで危ないと感じます。この分離ができるまでに約10年かかりました。何事も経験ですね。(♭Σ)