ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

メソードの違い

歌い手の私のメソードとして、顎の位置は基本的に後ろに引いています。特に高音になればなるほど引いています。私の中では発声の絶対的な正義なのですが、真逆の発声法もあります。
ある一定の音域から高音の時に顎を少し前に出させるような指導をされる人もいます。どちらの考え方としても喉の開き、軟口蓋とのバランス、ジラーレの問題からくフォームだとは思うのですが、生徒の立場からすると二種類の正解というのは声楽の場合難しいと言わざるを得ません。声楽の場合は見えない神経や筋肉、呼吸を根気強く何年もかけて鍛えていかなければならないので(マイクを使わないという大前提のもと身体と呼吸を鍛えなければならないので)違うフォームというのはとても難しいなと思いました。特に顎周辺は基本的に力みやすく顎の位置、舌根、唇の使い方など歌い手や指導者によってさまざまなので迷いが生じやすい箇所でもあります。例えば三大テノールと言われたパヴァロッティドミンゴカレーラスなどは三人とも口周辺はまるっきり違う動きをします。
自分にあう指導者と初期段階でであるかどうかというのも運なのですがとても重要な要素だと思います。(♭Σ)