ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

内容について考える

発声について、おおよその段階までできるようになってくるとその先にあるのは、歌でも言葉でも、「表現」という課題です。「表現する」という動作は、一見とても難しいように感じるかもしれませんが、根本にあるものは、「気持ちの動き」をどう表現するかということです。慣れないうちは、文字を追うことや楽譜を追うことでいっぱいになってしまい、「何が書かれているか」、「どのような心の動きが書かれているか」ということに意識が向けられていない状態になっていると思います。「表現力が乏しい」と言われる人がいたとすれば、発声などに意識を向けすぎてしまい、上記のような点に目を向けられていないのも、原因のひとつであると思います。
最初のうちは発声に専念する期間を持つことが重要だと思いますが、ある程度慣れてきたら、「この台詞はどのような気持ちで書かれているのだろう?」ということに目を向けてみてください、喜怒哀楽の中にも様々な表現があると思います。また、同じような言葉でも、怒って言うのと、悲しんで言うのとで全然違う言葉に聞こえるようなものもあります。発声にある程度慣れてきた人は、声を出すことの前に、内容を理解することからはじめましょう。(♭Я)