ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「秋田漣」シャンソン歌手

青森県弘前市在住、ほとんど地元から出たことがなく、津軽言葉でシャンソンや詩の朗読をする。一度生で聴いてみたいと思っていた。ミューザ川崎シンフォニーホールの3/11東日本大震災チャリティ・コンサートのゲストが秋田漣だった。黒のシンプルなロングドレス、黒い帽子から白髪がのぞく、サヨリのようにスラリとしたまっすぐな身体から発せられた「雪は降る」の第一声、空間にサッと斬り込まれた、きれいな声。想像ではもっとドスの効いた声と思っていたが、全く違った。声と言葉を自分に引き付けて、メロディの中にぽぉんと、でも丁寧に放る感じ。聴きやすいのは、叫んだり嘆いたりしないからか?。「ふるさとの山」古賀力の詞では葡萄作りの部分を、山を津軽岩木山に見立て、リンゴ農家の話に置き換えて歌った。MCで自分が何故この曲を選んだのか、話してくれるのも良かった。七曲聴いて、飽きなかった。もう一曲聴くと、もしかしたら飽きるかもしれないけれど、この人は自分の歌を歌っていると感じ
る。今月、古稀を迎えるという。私も古稀を迎える頃には、自分の歌を歌えるようになっていたい。(KR)