ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「Pavarotti&friends」

世界三大テノールのひとりルチアーノ・パヴァロッティとポップスの世界のスターが共演するという企画でパヴァロッティもマイクを使ってうたいます。
この企画は賛否両論あると思いますし、ネットなどをみるとオペラを崇拝している(特にイタリア人)人々はあまり歓迎していなかったようです。ただその中で感じたことはパヴァロッティの声の寛容さでした。彼と歌うと他の歌手がどんな歌い方をしても、それすらも包みこんでしまう包容力があったことです。ただスティングのかっこよさ、エルトン・ジョンの声の美しさにも驚きましたが…。
でも音楽の種類を超えて皆で歌えるというのはある意味とても平和的なことだと思います。私は常々発声は宗教に近いと思っています。声楽家同士でも発声でもめることがあるのに声楽とポップスの融合というのはとても平和的です。
オペラ好き、オペラの伝統を重んじる人の中には声楽家がマイクを使うことに否定的な人も多いです。しかしパヴァロッティという生の声でも実績と信頼のあるスター歌手だからこそマイクを使ってもなにも問題はないと思います。でも私の個人的な意見ですがマイクを使っても使わなくてもパヴァロッティの声は変わりませんでした。普段と同じような声です。マイクを使うから声を崩すというようなことも一切していません。あくまでもテノール歌手パヴァロッティとしてポップスの歌手と共演していることにむしろ好感がもてました。(♭Σ)