ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

1月号会報 お知らせ

今月は、「水」の色の表紙です。2013年度のバックナンバーは、ロビーに置いてあります。

新年のご挨拶 福島英

ひとつ、年が改まり、歳をとるということは、何年かに一度しか会わない人、二度とこの世で会えない人がふえていくことです。
それにつれ、月何回かのレッスンでさえいかに贅沢な時間だったのかということに改めて気づかされます。
また、さまざまな成果がいろんなところに花咲いたり、散っていくような、人の世の悲喜哀楽とともに研究所も動いています。

声への探求を芸の道とするなら、芸事にとっては日々の研鑽が第一、披露や勝負は余禄に過ぎません。などというと、それを第一に目指して努力していらっしゃる方々に失礼でもありますが、道とはそのようなものでしょう。

まわりには仕事やステージがないからレッスンをやめるという人もたくさんいました。実のところ、ステージがあるから練習するのではない、他の人の影響によって助けられることはあっても、そのために行うものではないと思うのです。

もとより最初は、客は自分だけからやりだしたのが大半でしょう。客がいないからステージがないから、行わないというのは、初心の自分にもおとるわけです。
たとえ身内でも一人の相手がいれば充分、悩むのは己のでき具合にであり、人の評価にではないはずです。
私は別の意味でずっとステージに立ち続けられた果報者です。ただ、ずっと誰にも求められないものを追求してきました。日の目をみることなど期待しようもないものかもしれません。

時代や人々のニーズにも無関心とはいかず、なにもしないのでは申し訳ないので、こうして折を見ては思うことを切り出しています。
いつかどこかでなにかを得ていただければ有り難く存じます。