ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

『体を割って使う』武術  お勧め<その他>

武術研究家 甲野善紀師範の『体を割って使う』武術

既に相手の剣で手元を封じられ、通常なら対応ができない危険な状態にもかかわらず、師範の腰から抜けた刀は何の妨げにも遭わず、スラリと抜けたかと思った瞬間には、逆に相手の正中線を斬っている。
師範曰く「普通に右手で鞘から刀を引っこ抜こうとすれば、その瞬間に動きを捉えられ、右手は切り落されます。手を使わず、上半身を左右に割って、互い違いに使えば、相手はこちらの動きを捉えられず、逆にこちらの刀が相手の正中線を抑えることができるのです。これは他のどのような武器を使っても、或いは武器を持たない体術(又は柔術)でも同じです。最近では、この武術の動きを、従来大変な重労働と考えられてきた介護術にも応用することで、介護者の負担が大幅に低減できることがわかってきました。」
体の一か所に偏らず、体全体が個別に、しかも一度に動き、それが一つの調和になった時、相手に見えない自然な動きとなる。それこそが古の達人たちの術だったと考え、それを究極の目標とすべく、甲野師範は今日も武術の真の姿を追い求め続けています。(YD)