ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

文字からどれだけの情報をイメージできるか

ことばのレッスンをされている方と、芝居の台本や朗読の原稿から「どれだけ多くの情報をイメージできるか」ということをできるだけ行うようにしています。これは、場面の整理と登場人物の気持ちの整理を行うということが含まれます。これらは、「声」とは一見、何の関係もなく思えるかもしれません。
しかし、ただ棒読みするだけよりも、これらの整理を行い、気持ちを込めて読むことによって、声も表現もしやすくなることがあるのです。ただ文字を追うように読むだけなら、黙読すればいいだけの話です。読んで人に聞かせたり、セリフとして演じながら人に伝えるということは、それを表現する人のイマジネーションが必要です。難しいように感じるかもしれませんが、これらは、今まで自分たちが経験してきた「喜・怒・哀・楽」や日常にあふれている様々なことに目を向ければ、難しいものではありません。日常生活のあらゆる現象や気持ちを、表現するときの題材にしていきましょう。(♭Я)

今日のトレーナーのメッセージ

顎が下がって鼻の下が伸びた状態の「ウ」に慣れてくると、柔らかく煌びやかな声になっていきました。
徐々に慣れてきているので、引き続き、この感覚に慣れていきましょう。(♭Я)

読み物のコツ

読書が好きな人も多いと思いますし、それがきっかけで朗読などをやってみたいと思われた人もいるかもしれません。
実際に朗読をすると、「なんかしっくりこないように感じる」と思うものの、何が原因でそうなっているのかがわからない場合も多いのではないでしょうか。読書が好きな人も、今まで「黙読」が多かった場合、実際に声を出して読むときにうまくいかないケースが考えられます。そのような人は、昔話や子供向けの簡単なセリフのある絵本などを読むことから始めてみるといいでしょう。理由は、「感情を言葉に出す」というトレーニングになるからです。特に「喜怒哀楽」にあたる言葉を口に出してみたときに、相手にそのように感じ取られるように伝えられるように訓練することで、徐々に難しいニュアンスの言葉になった場合にも、表現がしやすくなっていくと思います。最初のうちは照れくさい部分もあるかもしれませんが、慣れてくると徐々に楽しくなってくると思いますので、試してみてください。(♭Я) 

今日のトレーナーのメニュ

1.発声
・ハミング ドレミファソファミレド

・アで ドレミファソファミレド
・アで オクターヴ上行下降
・アエイオウ 同音
・レガート ドミソミド
・スタッカート ドミソミド
2.コンコーネ50番の3~6(♭й)

今日のトレーナーのメッセージ

対照的な二つのテキストでした。
寅さんの最後の集中力はかなり大変だと思いますが、よくできましたね。
蜘蛛の糸はとても繊細な表現にトライしました。
抑えた中に動きを感じられたでしょうか。(♯ё)

疲れと声

身体の不調と声というのはかなりリンクします。この一年は特にそれを感じた一年でした。30代半ばを超えた今年から身体が疲れすぎると喉はなんともないのに声が割れることが出てきました。
レッスンをしすぎたり、制作や舞台の仕込みなどをしてもそうです。発声や喉の問題ではなく単純な疲れが声の不調に繋がるのです。
20代では不調は風邪やアレルギー、使い過ぎなどの声と喉が同じラインで考えられたので、不調時は病院ですぐに治すというのが定番だったのですが、今は喉ではなく身体を休めないと声に不調が出てくるようになりました。
ゲストとして呼ばれる公演では自分の歌にだけ集中すればいいですし、出番の1~2時間前に会場入りすればいいので声は元気ですし20代のころよりも数倍でます。しかし自分がプロデュースしたり、制作に入っている舞台で仕込みしながら歌い手までやると不調を感じることが多くなりました。
最近は喉と同時にいかに睡眠をとるか、食生活を気を付けるかなどを考えることが多いです。声と喉だけではなく、声と喉と身体を考える年齢に入ってきたのだと感じています。(♭Σ)